「MOS Excel 365は一般と上級のどちらを受ければよいの?」「上級を受ける前に、一般へ合格しておく必要がある?」と迷っていませんか。
結論からいうと、上級(エキスパート)を直接受験することはできます。ただし、Excelを学び始めたばかりの人や、表・数式・グラフの基本操作に不安がある人は、一般レベルから始める方が学習を進めやすいでしょう。
一般と上級は、試験時間や受験料ではなく、問われる操作と想定されるExcel経験が異なります。名前だけで選ぶのではなく、「今できる操作」と「仕事で使いたい機能」を基準にすることが大切です。
この記事では、2026年10月9日時点のMOS公式情報をもとに、MOS Excel 365の一般と上級の違い、どちらから受けるべきか、教材と学習順の選び方を説明します。
MOS Excel 365一般と上級の違い
一般レベルは、セルの書式設定、数式や基本的な関数、テーブル、グラフなど、Excelを使ううえで土台になる操作が中心です。
上級(エキスパート)は、入力規則や詳細な条件付き書式、検索関数、データ分析、ピボットテーブル、簡単なマクロなど、より複雑なデータ処理を扱います。
| 比較項目 | 一般レベル | 上級(エキスパート) |
|---|---|---|
| 主な対象 | Excelの基本操作を身につけたい人 | 高度な集計・分析・自動化を学びたい人 |
| 主な出題 | セル、テーブル、基本関数、グラフ | 入力規則、高度な関数、ピボット、マクロ |
| 試験形式 | パソコンを使う実技試験 | パソコンを使う実技試験 |
| 試験時間 | 50分 | 50分 |
| 一般受験料 | 12,980円 | 12,980円 |
※受験料は税込。学生は学割価格9,680円です。

試験条件は変更される場合があるため、申込み前にMOS公式サイトのExcel 365(一般)とExcel 365 エキスパートで確認してください。
一般は「表を正しく作る力」、上級は「条件に合わせて処理する力」
出題範囲を機能名だけで見ると、自分に必要なレベルを判断しにくいかもしれません。
実際の仕事に置き換えると、違いが分かりやすくなります。
| 仕事の場面 | 一般で学ぶ内容 | 上級で学ぶ内容 |
|---|---|---|
| 売上表 | 表を整え、並べ替えや集計をする | 複数条件で集計し、分析する |
| 入力用の表 | セルやテーブルへ書式を設定する | 入力規則や複雑な条件付き書式を使う |
| 報告資料 | 基本的なグラフを作成する | 複合グラフやピボットグラフを使う |
| 繰り返し作業 | 数式や関数で計算する | 高度な関数や簡単なマクロを使う |
一般は「用意されたデータを整理し、見やすい表やグラフにする」ための操作が中心です。
上級は「条件が増えたデータを集計・分析し、入力ミスや繰り返し作業を減らす」ところまで進みます。
上級の方が名前としては目立ちますが、日常業務で一般レベルの操作を正確に使えることも重要です。



資格名だけでなく、受験勉強を通して何をできるようにしたいかを考えましょう。
一般に合格していなくても上級は受験できる
MOS公式サイトでは、一般と上級のどちらも、年齢・国籍を問わず受験できます。上級を受けるために、一般の合格証が必要という受験条件はありません。
ただし、「受験できること」と「無理なく学べること」は別です。2026年9月発売の『Odyssey式 MOSテキスト Excel 365 上級レベル』では、一般レベルの出題範囲を理解していることを学習の前提とし、一般テキストに掲載されている内容の解説は省略されています。
上級へ直接進みやすい人
- 仕事でExcelを継続して使っている
- 相対参照と絶対参照を使い分けられる
- テーブル、並べ替え、フィルター、グラフを迷わず操作できる
- SUM・AVERAGE・IFなどの基本的な関数を使える
- 一般レベルの模擬問題を見て、操作方法をほぼ判断できる



この中に不安な項目がある場合は、一般レベルの学習から始めた方が、途中で基本操作へ戻る回数を減らせます。


自分に合うレベルを3つのケースで選ぶ
Excel初心者・初めて資格を取るなら一般
文字や数字は入力できても、表の書式、関数、テーブル、グラフを体系的に学んだことがない場合は、一般レベルが向いています。
一般の学習では、普段なんとなく使っていた操作を整理できます。操作の意味を理解して練習することで、試験対策だけでなく、職場で他の人が作った表を読み取りやすくなります。
事務でExcelを使っているなら出題範囲を見て決める
毎日Excelを使っていても、入力と印刷が中心なら、一般レベルの未経験操作が残っている可能性があります。一方、関数やピボットテーブルまで使っている人は、上級から始められる場合があります。
「仕事で使っている年数」だけでは決めず、公式の出題範囲を見て、操作を説明できるか、見本なしで実行できるかを確認してください。
高度な集計や分析を仕事で使いたいなら上級
複数条件の集計、検索関数、入力規則、ピボットテーブル、マクロなどを仕事で使いたい場合は、上級の学習内容が合います。
ただし、上級は一般の代わりではありません。一般範囲の操作を理解したうえで進むと、「なぜその機能を使うのか」まで結び付けやすくなります。
迷う場合は一般から上級へ進む順番が確実
どちらか判断できない場合は、一般から始めるのが基本です。学習の順番は、次のように考えられます。
- 一般レベルの出題範囲を確認する
- 教材を上から進め、各章の練習問題を解く
- 模擬テストを繰り返し、時間内に操作できる状態にする
- 一般レベルを受験する
- 実務や練習で一般範囲を使う
- 上級の出題範囲と教材へ進む
受験料は一般と上級で同じです。「同じ金額なら上級の方が得」と考えるより、合格後に使える操作が身につくレベルを選びましょう。
独学するなら、受験するレベルに合う教材を選ぶ
一般と上級では出題範囲が異なるため、書名に「Excel 365」とあるだけで選ばず、「一般レベル対応」か「上級レベル対応」かを確認します。
一般レベルの『Odyssey式 MOSテキスト Excel 365』は、MOSを運営するオデッセイコミュニケーションズとの共著で、私も著者として制作に参加しました。ストーリーに沿ってファイルを作り、章末問題と3回分の模擬テストへ進む構成です。
上級レベルの『Odyssey式 MOSテキスト Excel 365 上級レベル』は、2026年9月30日に販売開始されました。全9章で、章末問題と5回分の模擬テストが用意されています。一般範囲を理解していることが前提なので、初めてExcelを学ぶ人は一般教材から始めてください。
本を読みながら自分で操作を続けられる人は独学を進めやすいでしょう。画面を見ても操作箇所が分からない、学習計画を一人で立てるのが難しい場合は、動画教材やMOS対策講座、パソコンスクールも選択肢になります。




MOS Excelの一般・上級についてよくある疑問
- 上級だけ取得してもよいですか?
-
受験条件上は問題ありません。一般レベルの合格は必須ではありません。ただし、上級教材では一般範囲の説明が省略されることがあるため、基本操作が身についているか先に確認してください。
- 一般と上級を同時に勉強した方が早いですか?
-
初心者が同時に進めると、似た操作と高度な操作が混ざりやすくなります。まず一般の模擬テストを安定して解ける状態にしてから、上級へ進む方が学習範囲を整理しやすいでしょう。
- 就職や転職にはどちらが有利ですか?
-
応募先が求めるExcel操作によって異なります。一般は基本操作を学んだこと、上級はデータ集計や分析などの高度な範囲を学んだことを示せます。資格名だけで決めず、求人票に書かれた業務内容と照らし合わせてください。
まとめ
MOS Excel 365の一般は、セル、テーブル、基本的な関数、グラフなど、Excel操作の土台を確認する試験です。上級は、入力規則、高度な関数、ピボットテーブル、簡単なマクロなど、より複雑なデータ処理を扱います。
一般へ合格していなくても上級は受験できますが、上級学習では一般範囲の理解が前提になります。初めてMOSを受ける人、基本操作に不安がある人は一般から、すでに基本操作を使いこなし、高度な集計や分析を身につけたい人は上級を検討しましょう。



迷ったら、一般レベルの出題範囲を見て、見本なしで操作できるか確認するところから始めてください。


